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TIM MOORE (1975年)


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1. A Fool Like You
2. Second Avenue
3. Charmer
4. Sister Lilac
5. High Feeling
6. I Can Almost See The Light
7. Love Enough
8. Aviation Man
9. When You Close Your Eyes
10. I’ll Be Your Time


ダリル・ホールが在籍していたフィラデルフィアのバンド「ガリバー」の一員だったティム・ムーア。
今回は、70年前後にウッドストックへと居を移しソングライターとして活動していた彼が、74年にアサイラムよりリリースしたファーストソロをご紹介します。

一般的にはベイ・シティ・ローラーズ「ロックン・ロール・ラブレター」の作者として知られている彼ですが、ちょっと調べたところ、多くのアーティストにカバーされているようで、アート・ガーファンクル、シェール、イアン・マシューズ、コリン・ブランストーンなどなど・・・

元アメリカン・ドリームで後にフォガットに加入するニック・ジェイムソンのプロデュースでリリースされたこのアルバム、ウッドストック録音ではあるものの、それほど泥臭く土臭い感じはなくて、ほのかにAORっぽさも感じられる爽やかでフォーキーなサウンドになっております。どことなく西海岸テイストもあって、当初マイナーレーベルからリリースされたこのアルバムをアサイラムのデヴィッド・ゲフィンが目をつけたのも納得かな・・・

アルバムのリードトラックで、72年にはダンヒルよりシングルとしてもリリースされていた、爽やかで切ない①「A Fool Like You」でつかみはOK! 続く②「Second Avenue」は美しいストリングスが印象的なピアノ弾き語り系バラードナンバーで、アート・ガーファンクル他多くにカバーされた名曲。④⑦も同路線のロマンティックで美しいナンバーなんですが、これも②と肩を並べる素晴らしいメロディー。

ブギー調のキャッチーな⑥はブリティッシュテイストを感じるパワーポップナンバーで、バッドフィンガーやビートルズなどからの影響が感じられますね。個人的にはこのアルバムで3指に入る曲です。

他にも、ブラスをフィーチャーした軽快な③や、どことなくオールドタイミーな⑤、このアルバムでは異色な感もするスワンピーな⑧、⑥同様に英国ポップな香りの⑨、そして木漏れ日フォーク的なラストナンバー⑩などなど・・・

これ、ほんと捨曲なしの名盤です!ティム・ムーアのソングライティングの素晴らしさが満喫できるのはもちろんですが、彼のソフトなヴォーカルも良い感じだし、ドラム以外の楽器をほぼほぼこなすマルチプレーヤーぶりなども聴きどころでしょうか。
by shintan_shintan | 2010-03-02 00:30 | SSW