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80s POPの隠れ名盤たち(ビミョーな評価の作品編) 

80sポップの隠れ名盤って記事を以前アップしたんですが、本日はその続編。

今回はビッグネームたちの転機となった作品をまとめて紹介。
まぁ、チャート的に急降下したり、失敗作やダメ盤のレッテルを張られる事の多いアルバムってことなんですが、評価に比例せず内容的には彼らの代表作と比べても遜色ないものが多いんですよ!



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CULTURE CLUB 「WAKING UP WITH THE HOUSE ON FIRE」 (1984年)

80sポップのアルバムで大ゴケした作品として一番思いつくのがこのカルチャークラブの3枚目じゃないでしょうか。世界的大ヒット(全米2位、全英1位)となった前作と比べ、全米26位(全英は2位)と急降下。カルチャークラブ好きでもこのアルバムは聴いてない方も多いのでは。

僕も待望のアルバムだっただけに発売後すぐに聴きましたが、先行シングル「戦争のうた」同様にピンとこなくてほんとど聴かずじまい。数年前、四半世紀ぶりに聴いてみたところこれがかなり秀逸な内容。
確かに、1stほどインパクトはないし、2ndほどキャッチーではないものの、地味ながらも滋味ある楽曲揃い。聴き飽きないという点では前2作より上かも・・・

サウンド的には、ブラスをフィーチャーしたソウル的なアレンジの楽曲が目立ちますが、カリプソテイストを加えたものやドゥーワップ、オールドタイミーなR&Rもあって結構多彩。これオススメです!









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MEN AT WORK 「TWO HEARTS」 (1985年)

82~83年にかけて飛ぶ鳥を落とす勢いだったのが、オーストラリア出身のメン・アット・ワーク。
「ノックは夜中に」「ダウン・アンダー」の2曲の全米1位シングルを含む1stアルバム「ワーク・ソングス」(全米15周1位)はここ日本でも売れに売れ、「オーバーキル」(全米3位)をリードシングルとする2nd「カーゴ」も全米3位まで上がるヒット作に!

と、2枚のヒットアルバムをリリースしてそのままフェードアウトと思ってる方も多そうですが、もう1枚アルバム出してるんですね~ メンバーの脱退等を受けた86年にヒッソリ(?)とリリースされましたがチャート的には全米50位と大惨敗。
内容的にはコリン・ヘイのヴォーカルとソングライティングによって良くも悪くもメン・アット・ワークなんですが、正直なところ曲がイマイチ。アクが弱くなったというか、ちょいAOR風な曲もあったりで、前作や前々作にあった強烈に耳に残るメロディーは影を薄めております。

まぁ、言うほど悪くはないので、80sマニアの方は機会があればどうぞ!









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QUIET RIOT 「QRⅢ」 (1986年)

シンセギターやキーボードを導入し、メタル/ハードロック界にモダン化がちょいブームとなった86年。
JUDAS PRIEST 「TURBO」、IRON MAIDEN 「SOMEWHERE IN TIME」、QUEENRYCHE 「RAGE FOR ORDER」などなど・・・

そんな86年にやはりシンセ/シークエンスを導入してリリースされたのが、1st(厳密には3rd)「METAL HEALTH」が全米1位の快挙となったクワイエット・ライオットの3枚目「QRⅢ」(全米31位)
当時全く話題にあがらなかったこのアルバム、一応リアルタイムで聴いてましたがまったく記憶になし。
最近になってリマスター盤を聴く機会があったのですが、これはクワライの最高傑作では?とさえ思える出来ばえ。

冒頭にシンセ導入云々と書きましたが、そのあたりが顕著なのはシーケンスから始まる冒頭の①とシンセが若干厚めな⑨⑩くらいのもので、1stや2ndのちょいLAメタル風のアメリカンなサウンドがベースながらも憂いのあるメロディーと厚めのコーラスで、欧州的な佇まいを感じる曲が多いです。

ケヴィン・ダブロウのヴォーカルは好き嫌い分かれますが、これは聴いておいて損のない1枚だと思います。









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DARYL HALL & JOHN OATES 「OOH YEAH!」 (1988年)

僕にとってホール&オーツはリアルタイムで中学生の時に体験したアルバム「H2O」(1982年 全米3位)と、Say It Isn't So (全米2位)、Adult Education (全米8位)の新曲2曲を含む83年のベスト盤「ROCK'N SOUL PART1」(全米7位)がピーク。
84年の「BIG BAM BOOM」(全米5位)はそのモダンでダンサンブルな音処理がなじめなかったし、その後のテンプテーションズとの競演ライブ盤(85年 全米21位)は聴かずじまい。

というわけで、休養/ソロ活動後の88年にリリースされたこのアルバムはそのジャケットもダサかったし、チャート的にも24位どまり(ちなみに次作は60位)だったりでノーチェックでしたが、先日リマスター紙ジャケを500円程度で入手でき聞いてみましたが、いやぁ~これいいですよ!

88年の作品ということもあって、特にドラムなどは現代的でモダンな音処理なのですが、ちょっと地味ながらもソウルフルな楽曲とうまくマッチングしていて想像以上の快作に仕上がっています。
それにしても、この手抜きのようなセンスないジャケットはいかがなもんかと・・・









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KAJAGOOGOO 「ISLANDS」 (1984年)

「君はTOO SHY」の大ヒットで一躍スターダムに躍り出たカジャグーグー。

これは、看板ヴォーカルのリマール脱退によりベースのニック・ベッグスが主導となり制作された2ndですが、当時はリマールのいないサウンドになんかピンとこなくてほとんど聴かなかったアルバムですが、今聴き直すと、ヴォーカルが若干弱いものの、ファンク色が若干強まりながらも、AOR的な洗練さも感じる音楽性は非常に高いし、ポップ度の向上した楽曲のクオリティーも格段に向上。正直1stよりもアルバム総合では上でしょ!

ちなみに、名義をKAJAに変更しメンバーチェンジ後にリリースされた3rdも興味あるところですが、絶賛廃盤中。今年中には入手したいなぁ・・・









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YES 「BIG GENERATOR」 (1987年)

僕の初イエスはリアルタイムだった83年の再結成第一弾「90125」
大ヒットしていたシングル「ロンリーハート」以外は、中学生の自分には少々とっつきづらいところもありましたが、それでも良く聴いておりましたね。

で、今回紹介するのは「90125」から4年後にリリースされた再結成第2弾アルバム。
前作から長い時間がかかったのにはそれなりに理由がありそうですが、なかなか生みの苦しみがあったようですね。サウンド的にはジョン・アンダーソンが歌っていれば「イエス」って感じなのですが、プログレ的なところはだいぶ衰退していて、ハードでシンセが厚めのきらびやかかな80sロックでメロディーは結構キャッチー。

これ、イエスのディスコグラフィの中でもかなり異質なアルバムだとは思いますし、この後にジョン・アンダーソンが脱退してバンドは分裂することになるんですが、「イエス」云々を抜きにすれば純粋にかっこいいアルバムだと思いますよ。


by shintan_shintan | 2015-04-03 00:00 | 80s ROCK